毎年、冬に大流行する、ウイルス感染症です。高熱やだるさが強いですが、薬が使えることもあり、体調に応じて受診を考えましょう。
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どんな病気? 🔝 目次に戻る
🟢 インフルエンザはインフルエンザウイルスによって起こる全身の感染症です。
🟢 毎年冬に流行し、高熱・倦怠感・筋肉痛などの症状がみられます。
🟢 普通の風邪よりも症状が強く出るのが特徴です。

症状の特徴
- ✳️高熱(38~40℃)、頭痛、筋肉痛、関節痛、強い倦怠感
- ✳️咳、のどの痛み、鼻水、腹痛・下痢(とくに小児)
治療は? 🔝 目次に戻る
🟢 インフルエンザには抗ウイルス薬があります。
🟢 発症から48時間以内に使うと、より高い効果が期待できます。
🟢 年齢や症状の重さ、お薬の使いやすさ(飲む・吸う・点滴など)に応じて、最適な薬剤を選びます。
🟢 軽症の場合や、自然に回復が見込まれるときは、薬を使わずに様子を見ることもあります。
🟢 また、解熱薬や咳止めなどで、つらい症状をやわらげることもあります。
📝 抗インフルエンザ薬の比較表を開く
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薬剤名 | 投与方法 | 年齢別の扱い | 投与回数・日数 | 備考 |
---|---|---|---|---|
オセルタミビル(タミフル®) | 💊 経口 | 新生児・乳児から使用可 | 1日2回・5日間 | 重症化リスクのある方に推奨 |
ザナミビル(リレンザ®) | 🌬️ 吸入 | 6歳以上で吸入可能な児に使用可 | 1日2回・5日間 | 吸入が苦手な子には不向き |
ラニナミビル(イナビル®) | 🌬️ 吸入(1回) | 吸入できる年齢で使用 | 1回のみ | 1回で済むのが利点 |
ペラミビル(ラピアクタ®) | 💉 点滴 | 経口不可や重症児に適応 | 通常1回 | 入院や外来点滴で使用 |
バロキサビル(ゾフルーザ®) | 💊 経口(1回) | 12歳以上(10kg未満は不可) | 1回のみ | 新しい薬。耐性菌への注意あり |
インフルエンザ検査はいつ受ける?
🔸 インフルエンザの検査(迅速抗原検査)は、発熱してすぐでは正確な結果が出にくいことがあります。
🔸 一般的には、発熱から12時間以上経過してからが、陽性反応が出やすくなります。
🔸 発熱直後でつらそうなときは、無理せず早めに受診しても大丈夫です。
🔸 ただし、インフルエンザ検査を希望する場合は、検査のタイミングを医師と相談してみましょう。
療養のポイントは? 🔝 目次に戻る
安静にする:
🔸 体力を回復させるため、よく寝かせてあげましょう。
🔸 遊びたがっても、無理はさせないようにしましょう。
🔸 テレビやゲームは控えめにして、静かに過ごさせましょう。
こまめな水分補給:
🔸 発熱や下痢で体の水分が失われやすいため、こまめに補給しましょう。
🔸 経口補水液、麦茶、スープなどを少量ずつ。
🔸 母乳・ミルクはいつも通りでOK。いつもより多めでも大丈夫です。
食事は無理をしない:
🔸 食欲がないときは無理に食べさせなくて大丈夫です。
🔸 食べられるようになったら、消化の良いもの(例:おかゆ、煮込みうどん、スープ、バナナ、ヨーグルト、ゼリーなど)を少しずつ与えましょう。
部屋の環境を整える:
🔸 室温は20〜22℃、湿度は50〜60%を目安にしましょう。
🔸 乾燥を防ぎつつ、定期的に換気も行いましょう。
家族への感染対策:
🔸 タオルや食器は共有しないようにしましょう。
🔸 手洗い、うがい、マスク着用をこまめに。
インフルエンザにかかった就学期以降のお子さんでは、抗インフルエンザ薬の有無にかかわらず、異常行動(精神・神経症状)が現れた例が報告されています。
万が一の事故を防ぐため、発症後少なくとも2日間は、お子さんを一人にしないようにしましょう。
📝 異常行動の例を確認する
- 🔸突然立ち上がって部屋から出ようとする
- 🔸興奮して駆け回り、意味の分からないことを言う
- 🔸窓を開けてベランダに出ようとする
- 🔸話しかけても反応せず、自宅外を歩いている
- 🔸「人に襲われる」などの妄想で外へ飛び出す
- 🔸泣きながら部屋の中を動き回る
- 🔸突然笑い出して階段を駆け上がろうとする
療養期間は? 🔝 目次に戻る
インフルエンザの療養期間
(学校保健安全法より)
- 🔵 発症した後5日を経過し、かつ、解熱した後2日(幼児にあっては、3日)を経過するまで。
1️⃣ 条件1:発症(発熱)した日を0日目とします。その翌日から数えて5日目までが登校・登園できません。
2️⃣ 条件2:解熱した日を0日目とします。その翌日から数えて、小中学生は2日目まで、園児は3日目までが登校・登園できません。
✳️この2つの条件をどちらも満たした「翌日」から登園・登校が可能です。
動画でわかる! インフルエンザの療養期間
◆ 幼児編
◆ 小・中学生編
横浜市の保育園に通うお子さまの場合
横浜市では、保育園児がインフルエンザと診断された場合、登園再開時に医師記入欄のある専用の「登園届」を提出することになっています。
この様式は、保護者が受診時に医療機関へ持参し、診断をした医師が記入します。
様式は園や受診したクリニックでもらえるほか、横浜市の公式ページからもダウンロード可能です。
こんな時は要注意! 🔝 目次に戻る
⚠️ 次のような症状がある場合は、すぐに医療機関に相談してください。
- 🔴 高熱が続き、ぐったりしていて呼びかけても反応が弱い。
- 🔴 息が苦しそうだったり、呼吸が速く浅い。
- 🔴 けいれんが起きた。
- 🔴 嘔吐を繰り返して水分がとれない。
- 🔴 半日以上、おしっこが出ていない。
より詳細な情報 🔝 目次に戻る
🟡 インフルエンザの詳しい解説はこちら。
🟡 インフルエンザの流行状況はこちら。