★ 嘔吐や下痢のときに選びたい消化の良い食べ物と、避けた方がよい食べ物を、わかりやすく紹介します。
嘔吐や下痢のときは?
🟢 お子さんが嘔吐や下痢などの胃腸炎症状を起こしているときは、「消化にやさしく、胃腸への刺激が少ない食事」が大切です。
🟢 特に嘔吐直後は、冷たすぎない水分や柔らかい食べ物を、少しずつ無理のない量から始めましょう。
🟢 症状が落ち着いてきたら、温かくて刺激の少ない食事にゆっくり切り替えていきましょう。
どんな食事がよい?
🔵 消化にやさしい食事とは?
以下のような特徴のある食べ物を選ぶのがポイントです。
- 📌やわらかく、のどごしのよいもの
- 📌水分が多く、脂肪分が少ない
- 📌食物繊維・香辛料・酸味などの刺激が少ない
🟢 下にある各食材リストでは、「どのくらい消化によいか」をマークでわかりやすく示しています。お子さんの体調に合わせて参考にしてください。
主食(炭水化物)
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📝 急性胃腸炎の際には、消化の良いお粥や柔らかいパン、うどんなどを選び、消化が悪いものは避けましょう。少量ずつ、ゆっくり食べることが大切です。
◎ 消化の良いもの
- 🙂
お粥 (白米のお粥)
:とても消化が良く、胃に負担をかけません。
- 🙂
白い食パン(トースト)
:バターやジャムを塗らず、ふわふわした食感が胃に優しいです。
- 🙂
うどん(煮たもの)
:柔らかく煮て、具材を少なくしてシンプルに仕上げましょう。
△ 消化のやや良いもの
- 😐
ご飯 (普通に炊いた白米)
:比較的消化が良いです。
- 😐
そうめん (柔らかく茹でて)
:柔らかく茹でて。
- 😐
中華麺 (ラーメン)
:脂の少ないスープを選びましょう。
- 😐
パスタ (柔らかめに茹でたもの)
:重いソースは避けてシンプルに。
✖ 消化の悪いもの
- 😣
玄米
:食物繊維が多く、消化に時間がかかります。
- 😣
全粒粉パン
:胃腸に負担がかかるため、急性期は控えましょう。
- 😣
餅
:粘り気があり、消化が悪いため避けましょう。
- 😣
そば
:繊維が多く、胃腸炎時には不向きです。
- 😣
全粒粉パスタ
:繊維が多く、消化に時間がかかります。
- 😣
冷やし中華や冷たい麺類
:胃腸を冷やして消化が悪くなります。
野 菜
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📝 急性胃腸炎の際には、煮たり蒸したりして柔らかくした消化の良い野菜を少量ずつ与え、消化に悪いものは避けることが大切です。
◎ 消化の良いもの
- 🙂
にんじん(煮たもの)
:ビタミンやミネラルも豊富で、消化が良いです。
- 🙂
かぼちゃ(蒸したり、煮たもの)
:柔らかく、甘みもあって消化に優れています。
- 🙂
大根(煮たもの)
:煮ることで消化が良くなり、胃腸にやさしい食材です。
△ 消化のやや良いもの
- 😐
キャベツ(煮たもの)
:煮ることで柔らかくなりますが、食物繊維が比較的多いので、少量ずつ食べましょう。
- 😐
ほうれん草(茹でたもの)
:鉄分が多いため、適量を守ります。
- 😐
じゃがいも(マッシュポテト)
:バターやクリームを使わず、シンプルにマッシュして与えましょう。
- 😐
ズッキーニ(焼いたり蒸したもの)
:比較的消化しやすいですが、大量に食べないよう注意しましょう。
✖ 消化の悪いもの
- 😣
ごぼう
:食物繊維が多く、消化が悪いため避けましょう。
- 😣
とうもろこし
:皮や粒が消化されにくく、胃に負担をかけやすいです。
- 😣
ブロッコリー
:食物繊維が豊富で、胃腸炎時には控えた方が良いです。
- 😣
キュウリ
:生のままだと水分が多く、消化が悪い傾向があります。
肉 類
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📝 急性胃腸炎の時は、脂肪の少ない部位の肉を選び、シンプルに蒸したり茹でたりすることで、消化の負担を軽減できます。脂肪が多い部位や加工肉は避けましょう。
△ 消化のやや良いもの
- 😐
鶏もも肉(皮なし・茹でる)
:鶏胸肉より少し脂肪が多いですが、消化は比較的良いです。脂肪の多い部分を避け、シンプルに調理すると良いでしょう。
- 😐
豚ヒレ肉(脂身少なめ)
:脂肪分が少なく、煮たり、蒸したりして脂肪を少なく調理することで、消化しやすくなります。
- 😐
子羊肉(ラム・赤身)
:赤身部分は比較的消化が良いですが、脂肪の少ない部位を選んで調理するのが大切です。
✖ 消化の悪いもの
- 😣
牛肉(特に脂肪の多い部位)
:牛肉は脂肪分が多く、特に霜降りや脂肪の多い部位は消化が悪いです。胃腸に負担をかけるため、急性胃腸炎時には避けるべきです。
- 😣
豚バラ肉
:脂肪が多く、消化が非常に悪いので、胃腸炎の際には控えた方が良いです。
- 😣
加工肉(ベーコン、サラミなど)
:脂肪が多く、塩分や保存料なども含まれているため、消化が悪く、胃腸に負担をかけます。
魚 介 類
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📝 急性胃腸炎の際には、消化の良い白身魚をシンプルに調理して与えるのがベストです。脂肪の多い魚や、消化が悪い魚介類は避けるようにしましょう。
◎ 消化の良いもの
- 🙂
白身魚(鱈、ヒラメなど)
:脂肪が少なく消化がとても良い魚です。蒸したり、煮たりして調理すると、胃腸の負担が軽くなります。
- 🙂
スズキ
:脂肪分が少なく、胃に優しい魚です。シンプルな調理法で食べさせましょう。
- 🙂
イカ(茹でたもの)
:低脂肪で比較的消化が良いです。柔らかく茹でるのがポイントです。
△ 消化のやや良いもの
- 😐
サケ(鮭)
:白身魚よりやや脂肪が多いですが、比較的消化が良いです。油を使わず蒸したり焼いたりするのが良いです。
- 😐
ホタテ(茹でたもの)
:たんぱく質が豊富で、柔らかく茹でたものは消化がやや良いです。
- 😐
エビ(茹でたもの)
:消化が比較的良いですが、繊維質があるため柔らかく茹で、少量ずつ与えましょう。
✖ 消化の悪いもの
- 😣
青魚(サバ、アジ、イワシ、サンマなど)
:脂肪が多く、消化が悪いため急性胃腸炎のときには避けましょう。特に油を使った調理は負担が大きくなります。
- 😣
貝類(アサリ、ハマグリなど)
:消化が悪く、胃腸に負担をかけやすいため、生や半生での摂取は避けてください。
- 😣
タコ
:繊維が多く、消化しにくいため、胃腸炎の時期には控えた方が良いです。
果 物 類
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📝 急性胃腸炎のときは、水分が多く繊維が少ない果物を選びましょう。加熱やすりおろしでさらに消化を助けることができます。
◎ 消化の良いもの
- 🙂
バナナ
:柔らかく、食物繊維が少ないため、胃腸に負担がかかりません。
- 🙂
リンゴ(すりおろしたもの)
:リンゴはすりおろすことで消化が良くなり、胃腸に優しいです。
- 🙂
洋ナシ(熟したもの)
:熟した洋ナシは柔らかく、水分も多いため消化が良いです。
△ 消化のやや良いもの
- 😐
モモ
:皮をむいて食べると、比較的消化が良いですが、少量ずつが良いでしょう。
- 😐
メロン
:水分が多く消化しやすいですが、少し甘みが強いため、適量を守りましょう。
- 😐
スイカ
:水分が多く、胃腸にやさしいですが、冷やし過ぎに注意が必要です。
✖ 消化の悪いもの
- 😣
柑橘類(オレンジ、グレープフルーツなど)
:酸が強く、胃に刺激を与えるため、急性胃腸炎のときには避けた方が良いです。
- 😣
パイナップル
:酵素が多く、胃に刺激を与える可能性があるため、避けるのが無難です。
- 😣
ぶどう / さくらんぼ
:皮や種があるため、消化が悪く、胃腸に負担がかかりやすいです。
- 😣
柿
:消化しにくい不溶性の食物繊維や、消化を抑制するタンニンが含まれるため、急性胃腸炎のときは避けた方が良いです。
卵 料 理
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📝 急性胃腸炎の際は、油分や調味料の少ない卵料理を選び、シンプルに調理することが胃腸への負担を減らすために重要です。
◎ 消化の良いもの
- 🙂
ポーチドエッグ(落とし卵)
:油を使わず、温水でやさしく火を通すため、消化に非常に優れています。
- 🙂
スクランブルエッグ
:柔らかく仕上げることで消化が良くなります。油やバターは控えめに。
- 🙂
温泉卵
:半熟状態で消化に良く、胃腸に負担をかけにくい調理法です。
✖ 消化の悪いもの
- 😣
目玉焼き(油を多く使ったもの)
:油を多く使用して焼いたものは消化が悪く、胃腸に負担をかけやすいです。
- 😣
厚焼き卵や出汁巻き卵
:出汁や砂糖が多く含まれ、消化に時間がかかりやすいです。
- 😣
フライドエッグ(油多め)
:高温で揚げ焼きした卵は、脂肪分が多く消化に不向きです。
乳 製 品
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📝 急性胃腸炎の際は、脂肪分や糖分が少ない乳製品を選び、少量ずつ摂取することがポイントです。消化に負担をかけないよう、慎重に取り入れてください。
◎ 消化の良いもの
- 🙂
ヨーグルト(無糖・プロバイオティクス入り)
:無糖ヨーグルトは腸内環境を整え、少量なら消化が良いです。
- 🙂
カッテージチーズ
:低脂肪・高たんぱくで、消化にも優れています。
- 🙂
低脂肪ミルク
:通常の牛乳より脂肪分が少なく、回復期に少量ずつが適しています。
△ 消化のやや良いもの
- 😐
牛乳(通常の)
:乳糖を含むため、人によっては消化に負担となる場合があります。
- 😐
チーズ(モッツァレラ・プロセス)
:比較的消化が良いが、脂肪が高めのため量に注意しましょう。
- 😐
バター(少量使用)
:脂肪が多いですが、少量であれば消化にそれほど負担はかかりません。
大 豆 製 品
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📝 急性胃腸炎の際は、絹ごし豆腐や無調整の豆乳など、消化の良い大豆製品を選び、胃腸に負担をかけないようにしましょう。
◎ 消化の良いもの
- 🙂
豆腐(絹ごし豆腐)
:非常に柔らかく水分が多いため、消化がとても良く回復期の食事に最適です。
- 🙂
湯葉
:薄い層でできており、脂肪分も少なく消化に優れています。
- 🙂
豆乳(無調整のもの)
:乳製品の代替として使え、脂肪や糖分が少なく消化に良いです。
△ 消化のやや良いもの
- 😐
納豆
:発酵食品で酵素を助けますが、粘りがありやや時間がかかることがあります。
- 😐
焼き豆腐
:加熱することで柔らかくなり、比較的消化しやすいです。
- 😐
厚揚げ豆腐
:中は柔らかいですが、外側の油分がやや消化に負担をかける場合があります。
✖ 消化の悪いもの
- 😣
大豆(煮豆・蒸し豆)
:食物繊維が多く、胃腸炎の時には消化に時間がかかります。
- 😣
おから
:繊維が多く、胃腸への負担が大きいため避けましょう。
- 😣
きな粉
:粉末状ですが、実は繊維が多く消化に時間がかかります。胃腸が弱っている時は控えましょう。
その他(菓子類など)
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📝 急性胃腸炎の際には、消化に優しい軽い食品を選び、脂肪分や糖分の多い食品は避けることが大切です。
◎ 消化の良いもの
- 🙂
クラッカー
:油や塩分が少ないシンプルなものは消化が良く、軽食に適しています。
- 🙂
プレーンなビスケット
:バターや砂糖が控えめなものなら、胃にやさしく消化も良好です。
- 🙂
ゼリー(無糖または低糖)
:水分を多く含み、柔らかく消化が良いため回復期に適しています。
- 🙂
寒天
:消化が良く水分補給にもなります。糖分の少ないものを選びましょう。
△ 消化のやや良いもの
- 😐
スポンジケーキ(バターやクリームなし)
:油分の少ないシンプルなものは比較的消化が良いですが、甘さに注意して少量を。
- 😐
低脂肪プリン
:柔らかく消化は比較的良いですが、脂肪や糖分が少ないものを選びましょう。
- 😐
ライスケーキ(プレーン)
:プレーンで油・塩分のないものなら、比較的消化が良いです。
✖ 消化の悪いもの
- 😣
チョコレート
:脂肪分が多く、胃腸に負担がかかるため、急性期は避けましょう。
- 😣
ポテトチップスやスナック菓子
:油が多く消化に悪いため、胃腸炎の際は控えてください。
- 😣
ナッツ類(アーモンド、ピーナッツなど)
:脂肪が多く、消化に時間がかかるため、回復期でも注意が必要です。
- 😣
バターを多く使った焼き菓子(クッキー、パイなど)
:脂肪分が非常に高く、消化に負担をかけやすいです。
- 😣
アイスクリーム
:冷たく脂肪と糖分が多いため、消化に悪く胃腸への刺激も強くなります。
2025年8月3日版